TOOL
未来文明と道具の進化
目次
文明と道具の進化
文明は道具と共に進化する。
私たち、人類は、言語を発明し、野生動物とは違う、人類ならではの文明をこの地球上に築いてきました。
そして、道具の進化と共に文明が進化してきました。
石器を使っていた狩猟採取の時代から、青銅器、そしてより硬く強靭な鉄器が作られたことによって、農耕革命が起こり効率的な農耕が大規模なエネルギー生産を可能にし、人類は定住して土地を改変しながら都市を形成してきました。
そして、道具を機械化することにより更に効率化が進み、産業革命が起こりました。
更に、コンピューターが発明され、デジタル革命が起こり、人類の能力を超える計算ができるようになり、科学技術の爆発的な進歩により、私たちは便利な生活を手に入れました。
一方で、感染症パンデミックや戦争、がんや認知症の増加、子どもの自死の増加など、科学技術が進歩しても世界はいまだに混乱しています。
かつての文明は、支配と戦争の歴史を繰り返し、興っては滅びを繰り返してきましたが、未だその歴史を繰り返しているように思われます。
特に、産業革命以降の西洋科学に立脚した科学技術は、自然を人とは切り離された対象物として観察し、あらゆるものを細分化し分析することにより様々な現象を解明してきました。
一方で、細分化された世界は、全体性と連続性を失ったことも事実です。
情報を効率化して抽出するデジタル化は、その極みであるとも言えます。
デジタルの意味すること
デジタルとは、電脳世界の話のように思われるかも知れませんが、数学的には、分離数と言います。
もともとはラテン語で指を意味する「digitus」を意味しており、指で「1、2、3・・・」と数えられるバラバラの数「分離数・離散量」のことを意味しています。
一方で、バラバラの間にある連続した量のことをアナログと言います。
デジタル化するということは、間にある連続的な情報を省いていることを意味しています。
例えば、アナログ時計では、針が連続的に時間を示しますが、デジタル時計では、間の時間は表示されません。
デジタルでは表現しきれない多様な世界は情報量が多すぎるため、間の情報を省き、デジタルに効率化したのです。
あらゆる生命現象、森羅万象の現象は、デジタルでは表現し尽くすことができません。
しかし、世界を細分化し、部分だけを捉えるようになった人類は、無自覚に、自らがデジタルにこの世界を認識し、その連続性を見失ってきました。
私たち人類自体がデジタル思考をしている限り、私たちよりも圧倒的に効率的で性能が良い情報処理とデータ保管が可能なAIには簡単に凌駕されてしまいます。
そして、世界の連続性を失い、バラバラに捉えることしかできなくなり、さらにその部分だけを最適化しようとする働きは、数学的には、割り算や微分をするという行為になります。
それが、私たち人類のエゴを増幅し、孤独にし、戦争と支配の歴史を繰り返してきた思考のアルゴリズムに他ならないのです。
小学生でも簡単に分かる解説は「誰でもわかる四則和算」
デジタルの先 クオンタルへ
私たちは、未来に持続可能で、地球と共に人が発展していく未来の文明をつくるための新たなツールは、認識・思考の進化した人そのものであると考えています。
デジタル認識、デジタル思考をこのまま続けていては、世界の全体は捉えられず、真実を見失ってしまいます。
世界の真の豊かさは、デジタル化された情報の間を捉えてこそ、再発見できます。
全体性を捉えることで、世界全体のホメオスタシス(恒常性)機構が働き、全体のバランスと動的循環を取り戻すことができます。
その間にあるものは、物質世界にあるアナログに限らず、素粒子を生む場となる目に見えない虚数場を捉え、この現象世界を成立させる量子ゲートの数理によって科学し、技術として扱うことができます。
これまで科学できなかった目に見えない世界の真実が、ようやく科学、技術で扱うことができるようになれば、物質偏在、金融偏在だった資本主義から、新たな豊かさを資本にした経済システムを生み出すこともできます。
新たなツール・哲理数学(四則和算)とは?
2020年に始まったコロナ禍や長引く戦争を象徴に、VUCAと呼ばれる変化の波が激しくうねる時代。
chatGPTの登場で、知識に基づく論理的思考においては、一個人の能力を圧倒的に超えるデジタルAIが活躍する社会が到来しました。
そして、これまでの人類の経済活動によって様々な地球課題が顕在化していますが、地球上において人類と多種多様な生態系、またロボットとも共存共栄していく未来をつくるには、人類が地球道徳を高め、人類だけに最適化した社会から地球全体のを俯瞰できる視座の獲得が必要になります。
また、人の能力は、知識と論理的思考だけではありません。
旧来の知識教育や合理的理性だけでは対応困難な社会課題に対して、既存の知識や近代科学的論理思考だけでは対応できない、新たな智慧やクリエイティビティが必要とされています。
東京大学大学院工学系研究科バイオエンジニアリング専攻道徳感情数理工学・光吉俊二特任准教授によって生み出されたデジタルの先の量子ゲート数理「哲理数学(四則和算)」。
近代西洋科学、デジタル数理ではアプローチできなかった領域を扱うことができるその数理は、人の意識の範囲を大きく拡張し、宇宙の創造原理、万物を表現でき、アインシュタインをはじめ、あまたの科学者たちが追い求めてきた宇宙万物の真なる理論(Theory of Everything)とも期待されます。
私たちは、今、人類に求められる大転換(グレートトランジッション)には、哲理数学に基づいた意識の大転換が不可欠だと考えています。
数理を簡単に理解できる解説とアニメーション動画は、こちら
*S. Mitsuyoshi, E. Shintani, K. Tomonaga, Y. Tei: WHITE HOLE EXISTENCE ON THE INVERSE UNIVERSE. Science & Philosophy, Vol. 10, No. 2, 2022.
デジタルの次世代概念クオンタルとは
Quantal(クオンタル)とは、光吉俊二特任准教授が提唱する、Digital(デジタル)の次世代概念です。
※Quantal:登録商標「日本数理研究所(旧光吉研究所)」
※「An Artificial Ego Architecture〜人工自我の基本設計」DHU JOURNAL Vol.07 2020 東京大学大学院工学系研究科 特任准教授 光吉 俊二ら
0と1の二進法や二元論による分離量だけを扱う数理(Digital:デジタル)は、効率的ではありますが、世界の多くの情報を取りこぼしてしまいます。
生命現象は、Digitalでは捉えきれません。
Quantal(クオンタル)は、Digitalの性質と量子的性質も含み超えて、0と∞の連続量までを演算対象とします。
研究室では、人工自我(AE)の研究を通して、ロボットやAIに自発性を実装することや、道徳制御、行動制御を付与することを研究中です。現在、論文発表(DHU)、PCへの実装成功、特許申請などが鋭意進行中です。
同時に、医学研究において、Digitalでは捉えきれない生命の本質をQuantalによって解明していこうとしています。
Quantalという、AEに意識や道徳をもたらすための世界初の計算概念は、同時に人の意識を数理工学化する研究、社会応用にも拡大可能です。
西洋発のDigitalを補完するQuantalは、二元論では表現できない、間(あわい)を重視する日本的な精神を数理モデル化するものであり、その社会実装が今、日本から黎明期的に始まっています。
時代状況から見たQuantalクオンタルの意義
DigitalからQuantalへ、そのシフトによって人にどんな変化があると予測されるでしょうか。
1. 俯瞰的視点から柔軟で多角的な発想力を
二元論が生みだす実社会と人生の諸問題への客観的理解の視点を得る。俯瞰的な視点の拡張により、柔軟で多角的な発想力を開花させる。
2. シンプルな人間理解からマインドレジリエンス向上を
人間の意識の構造の要点をシンプルに抑えることで、自己認識能力を向上させ、安定的なマインドレジリエンスを向上する。
3. つながりを理解し他者との共感と自己肯定感を
自他非分離の世界の拡張概念を通して、共感力や相互理解力、多様性の受容の能力や、自己肯定感、意思決定能力などの上昇を促進。
4. 二元論を超えた繋がりから心の安全とチームの組織力を
二元論を超えた概念を共有することによる心理的安全性の向上と、その派生としてのチームや集団の協力・協業能力や組織パフォーマンスの向上。
5. 本質をシンプルに理解し総合知の向上を
CWを起点とした認識の視座を得ることで、一見難解な科学の原理や哲学の本質をシンプルに洞察し、統合的知見で連結させる、総合知の能力向上。
6. 宇宙創成の数理を理解し自己の主体性と創造性、柔軟性の向上を
宇宙の創成の数理の理解を通して、自分の人生への主体的な創造意志の成長を促すと共に、変化に柔軟に前進するレスポンシビリティを向上。
7.Quantalから情緒的意識を育む
Quantalという概念が二元論的な論理性を超えた意識や思考を誘発することから、日本文化に深く根ざす情緒的意識を新たなアプローチによって育む。
哲理数学の社会実装と地球課題解決への応用
uzwaは、哲理数学が開きうる様々な領域への新たな可能性を具体的に社会実装することを描いています。
それは数理や科学の領域にとどまらず、人文学や社会科学などのあらゆる領域にも応用が可能です。
また、企業組織や社会システム、文明史観やこの地球の未来に対しても、広く応用できる可能性を秘めているものです。
健在化したあらゆる地球課題は、人類が生み出したものであると言えます。
哲理数学を裏付けた人類の意識の大転換により、森羅万象が響き合うプラネタリーヘルスが実現すると考えています。
誰でも分かる四則和算
小学生でも簡単に分かる解説は「誰でもわかる四則和算」